内部および界面現象を考慮した気泡群の力学に関する解析
Project/Area Number |
05750166
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高比良 裕之 京都大学, 工学部, 講師 (80206870)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 気泡群 / 気泡力学 / キャビテーション / 内部現象 / 熱的効果 / 気泡間相互作用 / 非線形振動 / 表面振動 |
Research Abstract |
上記研究課題に関する研究を以下のごとく行った。 球面調和関数展開を用いて,気泡間の相互作用に起因する個々の気泡の3次元並進運動・変化,ならびに気泡内の非凝縮性気体に関する熱の移動(温度勾配)を考慮した気泡群の運動方程式を導出した。本運動方程式を振動圧力場中での気泡群の非線形振動問題に適用し,以下の知見が得られた。 (1)気泡の半径方向の振動は,気泡内部および気泡壁での温度勾配の影響を強く受けるため,気泡内気体に断熱変化を仮定して解析することはできない。 (2)気泡変形があまり大きくない範囲内では,表面振動(変形)に及ぼす気泡内気体の温度勾配の効果は,気泡の半径方向の振動を介して現れる。 (3)気泡の半径方向の振動があまり激しくない範囲内では,気泡内部および気泡壁での温度勾配が気泡の固有振動数ならびに減衰率に及ぼす効果を,線形理論から導かれる有効ポリトロープ指数ならびに有効粘性係数を用いて評価することにより,気泡の半径方向の振動特性をポリトロープ変化を仮定して予測することが可能である。しかし,気泡の表面振動は,半径方向の振動特性に強く依存しているため,有効ポリトロープ指数ならびに有効粘性係数を用いても表面振動特性を正確に予測することは困難である。 (4)本理論の適用範囲内では気泡内での温度分布はほぼ球対称と見なせる。現在上記理論を用いて,液体内での温度境界層の効果を検討するとともに,気液界面での物質移動(蒸発・凝縮)の効果を考慮した気泡群の力学理論に拡張しているところである。さらに,球面調和関数展開を用いた本理論では扱えない気泡の大変形を考慮するために,境界要素法とコントロールボリューム法を用いて数値的に解析する手法を開発中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)