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固液相変化の履歴現象が過冷却水の凝固に与える影響

Research Project

Project/Area Number 05750185
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Thermal engineering
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

大河 誠司  東京工業大学, 工学部, 助手 (60201373)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords水 / 氷 / 過冷却 / 凝固 / 融解 / 履歴 / 分子動力学法
Research Abstract

確率的な現象である過冷却水の凝固を予測することは容易なことではない。また氷蓄熱を考えた場合、そのような過冷却状態を制御することは大きな課題の一つである。液体である水はマクロ的には一定の温度を指していても、ミクロ的には場所により温度にばらつきが存在する。従って、その様な融解後の水の中に凝固点以下の部分が残されていれば、再び凝固過程を開始したとき、その部分が氷の核となって、以前よりも高い温度で過冷却が解消することも予想される。本研究の目的は、その様な凝固・融解の履歴が過冷却水の凝固にどの様な影響を及ぼすかを実験及びMD法を用いた分子レベルでの解析により解明することにある。
試験管内に少量の試料水を入れ、先ず、凝固・融解の実験を繰り返してみた。その際、途中の実験の中に凝固温度よりやや高めの温度に長時間保持して凝固させる実験も盛り込んでみた。また、融解後上昇させる温度も変化させてみた。その結果、その様な相変化の履歴は凝固温度にあまり影響を与えないということが分かった。また、冷却途中ある過冷度で保持し、また冷却を継続した場合と、単純に一定冷却した場合の凝固温度に及ぼす影響を比較してみた。しかし、ここでもあまり変化は見られなかった。これらのことにより、各過冷度のエンブリオ(臨界半径内の氷の粒子)の大きさはほぼ決まっており、過去の冷却の過程には影響を受けずにその瞬間ごとの凝固確率のみによって決まるということが分かった。
次に、氷の融解過程を分子動力学法を用いた計算により解析した。その際、氷の側面の温度のみを上昇させることにより、氷が壁面から徐々に融解する現象を捕らえることができた。また、氷の融点、融解潜熱、固相及び液相内での水分子の挙動、固相・液相の比熱などを得ることができ、マクロ的な値ともほぼ良く一致した。残念ながら、履歴によるえいきょうの有無を調べるところまでは至っていない。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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