Project/Area Number |
05750200
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小尾 晋之介 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (80233609)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 乱流モデル / 複雑乱流 / 熱伝達 / 壁面境界条件 |
Research Abstract |
はく離・再循環を伴う複雑な流れ場における乱流熱伝達を精度良く予測するための第1段階として熱輸送を伴わない流れ場をレイノルズ応力方程式モデルとkappa-epsilonモデルを用いて解析し,乱流熱流束モデル導入に伴う問題点について検討した.本研究で解析を行なった流れ場は,混合チャネル流れ,2次元非対称ディフューザ流れ,及び鋸歯状壁を有するチャネル流れである.以下,それぞれの計算を通じて得られた知見を順番に述べる. 1.混合チャネル流れでは,流入する2つのチャネル流の流量比の減少に伴って強い逆圧力勾配が生じ,低速流側の壁面ではく離が生じるが,その様子は計算でもとらえることができた.この種の流れ場での伝熱問題を考える際に固体壁のごく近傍の流れ場の予測精度が重要であるため,従来境界条件を与えるために用いられている壁関数を逆圧力勾配を考慮した形に拡張して計算を行ったところ,流れ場への影響は無視できるほど小さいが,壁面せん断応力の値の変化は顕著であることが示され,通常の壁関数の使用に検討が必要であることが確認された. 2.2次元非対称ディフューザでも逆圧力勾配によりはく離が生じるが,kappa-epsilonモデルによる計算ではこれを再現することができなかった.LDVによる測定結果とレイノルズ応力方程式モデルによる計算結果の比較では,はく離が生じる領域では応力成分間の非等方性が著しく,この種の流れ場を精度良く再現するためには等方性の渦粘性モデルでは不十分であることが確認された. 3.鋸歯状ステップを有するチャネル流れの解析では,流路幅を固定してステップ高さを変化させて計算を行なった.実験ではステップ高さ比の増大に伴って熱伝達率が上昇することが報告されていたが,計算ではそれを壁面せん断応力の変化に対応させて比較を行なった.その結果,ステップ高さの変化に伴う壁面せん断応力変化の度合はレイノルズ応力方程式モデルに依るものの方がk-eモデルよりも実験での振る舞いに近かった.その原因についてはまだ明らかではないが,特殊形状のために計算格子の生成の困難さから計算の精度が制限されており,今後,数値解析上の精度向上と合せて検討すべき問題として残されている.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)