コロナ放電による窒素酸化物公害ガス分解のシミュレーション
Project/Area Number |
05750251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菅原 広剛 北海道大学, 工学部, 助手 (90241356)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 窒素酸化物 / コロナ放電 / 放電分解 / 衝突断面積 / プロパゲ-タ法 / 定常タウンゼント法 |
Research Abstract |
本研究は大気汚染の原因の1つとして考えられている窒素酸化物のコロナ放電による分解をコンピュータシミュレーションにより解析し、分解反応機構の解明ならびに分解反応の高効率化を図ることを目的とする。 コロナ放電のシミュレーションに必要な窒素酸化物分子の衝突断面積の推定は、定常タウンゼント法による電離係数の測定結果に、ボルツマン方程式解析による結果を合わせるよう断面積修正を繰返して行なう計画であったが、実際にボルツマン方程式解析を試みたところ、窒素酸化物のような電子付着性のガスの場合には計算が不安定となる場合があることがわかった。そこで、より安定な解析手法として、研究代表者らが開発しコロナ放電の解析に用いる計画であったプロパゲ-タ法を衝突断面積の推定にも導入することとした。 プロパゲ-タ法を定常タウンゼント法に適用する場合、従来の適用方法では電子の実空間における位置およびエネルギーの両方について空間分割を行なう必要があり、膨大な計算機容量を必要としていた。本研究ではこの点を踏まえ、エネルギーに関する空間分割のみで定常タウンゼント状態の解を求めることができる手法を新たに開発した。新手法の確立に伴って解析に必要な計算機容量が大幅に軽減されたため、従来は大型計算機で行なっていたシミュレーションが本年度購入備品の超高速アクセラレータボードをパーソナルコンピュータに搭載した計算機系で実行可能となった。 本研究で開発した手法は、解析に必要な計算機容量が従来の手法に比較して格段に小さい。また、本研究の対象である窒素酸化物のように、従来の手法では解析困難な場合があるとされている電子付着を含む条件にも対応可能な手法である。その成果は、研究発表覧に示すように英国物理学会誌に論文として掲載された。
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Report
(1 results)
Research Products
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