Project/Area Number |
05750254
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
前山 光明 埼玉大学, 工学部, 講師 (00196875)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 並列処理 / EMTP / 電力系統 / トランスピュータ / 並列計算機 |
Research Abstract |
複雑化した電力系統において、信頼性向上や新技術の導入を行うために、EMTPに代表される過渡回路解析・潮流解析・系統安定度解析プログラムの更なる大容量化・高速化が望まれている。本研究は、電力系統と分布定数線路(以下、線路と呼ぶ)のEMTP等価回路の特殊性を利用した並列化EMTPプログラムの開発を目的として、1)本並列化EMTPアルゴリズムの有効性の実証、2)汎用性の高い並列処理作業(以下 タスクと呼ぶ)の割当法の提案、および、3)本アルゴリズムで解析回路の空間的分割に利用できる素子を分布定数線路以外の素子への拡張法の考察を行った。 CPUの配置法やCPU間通信方法は並列計算機により異なるため、これら計算機固有の機能に依存するデータの通信を行うタスクと、これに依存しない回路解析タスクに作業を分担する方法を提案し、実際に、CPUの数が任意のパイプライン接続のトランスピュータ並列計算機用の並列化EMTPプログラムを作製した。 このプログラムの並列化効率eta(逐次プログラムの解析時間とn個のCPUによる並列プログラムの解析時間の比)は、n=4の場合、小規模な回線でeta=3.7、大規模な回路において最大eta=3.9と非常に高い値であり、本並列化アルゴリズムが非常に有効であることを実証した。さらに、プログラム内の各処理部分の経過時間を測定し、etaの実測値が理論値で説明でき、このeta値がトランスピュータにおいて最適化された値であることを示した。また、領域分割に利用する素子として、線路以外に非線形インダクタンスが利用可能であること、および、逐次EMTPから並列化するうえで、修正を最小とするためにCPU間通信機能のある時間遅延素子の1素子のみを追加する修正法の提案を行った。
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