アモルファスSi/多結晶Si四端子タンデム構造太陽電池の高効率化研究
Project/Area Number |
05750260
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電力工学・電気機器工学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
馬 うぇん 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (80243195)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アモルファスシリコン / 微結晶シリコン / 微結晶シリコンカーバイド / ヘテロ多層構造 / 四端子タンデム構造 |
Research Abstract |
ヘテロ多層構造を有する太陽電池において、各ヘイロ界面の特性は太陽電池性能を支配する重要な因子である。本研究はその界面特性の評価に基づいた最適化により高効率化を達成することを目的として行なった。 我々は、ECR-PCVD法、PF-PCVD法によって、高導電率、高透過率を有する微結晶シリコンあるいは微結晶シリコンカーバイド(muc-Si,muc-SiC)を成膜し、それらをアモルファスシリコン(a-Si)、多結晶(poly-Si)太陽電池に応用した。それぞれのデバイス構造はSnO2/ZnO/pmuc-SiC/pa-SiC/a-Si/nmuc-Si/ITO/Al及びITO/pmuc-SiC/a-SiC/npoly-Si/nmuc-Si/Alである。a-Si太陽電池においては、従来のp型a-SiC層とTCOの間にP型muc-SiCを挿入することによりTCO/p層の界面において存在するポテンシャルバリア(△Fp)が減少していることがphotopotential法による評価により明らかとなった。この減少につれてデバイス拡散電位(Vb)と開放電圧(Voc)にそれぞれ約0.2、0.1Vの向上が見られた。poly-Si太陽電池において、nmus-Siを裏面に挿入した場合、開放電圧と曲線因子が著しく増加する。収集効果および曲線因子スペクトルの解析から、nmuc-Si層はpoly-Si太陽電池におけるBack Surface Field(BSF)とRear Side Ohmic Contact(RSOC)効果をもたらしていることが分かった。15EA03:これらのa-Si、poly-Si太陽電池を四端子デンタム構造に接続し、実験的最適化を、上部a-Siセル、下部poly-Siセルの各構成セル、およびそれらの間の光学的接続について行なうことにより総合変換効率は、21%が得られた。その内約14%が下部poly-Siセル、残りの約7%が厚さ100nmの上部薄膜a-Siセルによるものである。この値はこれまでにより高度な作製方法によるpoly-Siセルで発表されている値より高く、またa-Siを使用したすべての太陽電池中での最高値でもある。この値は、期待される変換効率26%には達しないものであるが、高効率・高信頼性a-Si/poly-Si四端子テンダム型太陽電池実現のための設計概念と作製技術の基礎を確立したという点で、本研究の目標は十分達成されたものと考えている。さらに、現在使用しているキャストpoly-Siに換えて、高品質薄膜poly-Siを採用するとなれば、本格的太陽光発電に向けた低コスト・高効率・高信頼性太陽電池が実現されるものと期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)