Project/Area Number |
05750274
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
荘司 弘樹 東北大学, 工学部, 助手 (70241528)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 軟磁気特性 / 抗磁力 / 初透磁率 / セルフバイアス電圧 / 一軸磁気異方性 / 微細結晶 |
Research Abstract |
Fe-Ta-N薄膜の軟時期特性の組成依存性:研究代表者は、高い飽和磁束密度を有するFe-Ta-N薄膜をr.f.マグネットロンスパッタ法により作製し、500℃熱処理後の軟磁気特性の評価(抗磁力H_C及び初透磁率mu_iの測定)より、Fe_<87.5>Ta_<12.5>(at%)のターゲットを用いて作成した薄膜で、優れた軟磁気特性が得られることが明らかにした。 Fe-Ta-N薄膜の磁気特性のターゲットバイアス電圧依存性:スパッタ法による成膜の際のターゲットのバイアス電圧を変化させ作製されたFe-Ta-N薄膜(500℃熱処理後)では、バイアス電圧が増加するに伴い、500Vの条件で作製された薄膜では、H_C=4A/m,mu_i=9000(1MHz) の優れた軟磁気特性を示した。また、膜厚を0.3mumにまで減少させても軟磁気特性に大きな劣化はみられなかった。 Fe-Ta-N薄膜の構造のターゲットバイアス電圧依存性:X線回折法及び飽和磁化の測定の結果より、ターゲットバイアス電圧の増加に伴い成膜直後の薄膜構造の非晶質化の度合いが大きくなることが明らかとなった。また、成膜直後のこの非晶質化の度合いが熱処理後の軟磁気特性に大きな影響を与えることがわかった。また、アモルファスからの結晶化に伴い析出した強磁性微細粒の結晶粒径は約50Å程度であった。 磁気異方性:軟磁気特性に出現を明らかにするために、微視的領域の異方性磁界及び分散角を定量的に評価した結果、Fe-Ta-N薄膜の軟磁気特性の改善は、一軸磁気異方性の低下によるものであることが明らかとなった。また、Fe-Ta-N薄膜の軟磁気特性は結晶磁気異方性の小さなパ-マイロ並みの優れた特性である事が判った。 :mu_iの高周波特性:膜厚が4mumの薄膜のmu_iの高周波特性を検討した。膜厚が厚いことによる渦電流損失によりmu_iは高い周波数領域で劣化する。今後、膜厚が0.3mumの薄いFe-Ta-N薄膜のmu_iの高周波特性を検討する。
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