光モード変換器用透明ガ-ネット型フェライトと強誘電性のタンタルの積層膜の作製
Project/Area Number |
05750282
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松下 伸広 東京工業大学, 工学部, 助手 (90229469)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ビスマス置換ガ-ネット薄膜 / 対向ターゲット式スパッタ装置 / 単結晶膜 / フッ化バリウム蒸着膜 / 低基板温度作製 / GGG単結晶基板 / エピタキシャル成長 / 光集積回路光モード変換器 |
Research Abstract |
ビスマス置換ガ-ネット薄膜の結晶性の向上および優れた誘電特性・高屈折率の五酸化タンタル膜との積層膜の作製を目的としたが、高屈折率層は格子整合に優れたフッ化バリウム層を用いることとした。対向ターゲット式スパッタ装置に酸素ガス導入口を増設し、アルゴン・酸素流量をマスフローコントローラで、基板温度をヒ-タに流す電流値をフィードバックすることで、それぞれ自動制御が行なえるようにした。ターゲットは99.99%以上の高純度のgamma-Fe_2O_3、Y_2O_3、Bi_2O_3の各粉末を50:27:3の割合で混合し、ハンドミル・ボールミル・仮焼結・プレス成形後、790℃、4時間の本焼結を行った後に水素雰囲気中700℃で2時間還元処理を行ったものを用いた。各種作製条件を変えてGGG単結晶基板上で堆積したところ、基板温度の上昇と共にBiが抜けて格子定数が小さくなること、酸化剤N_2Oガスの基板への吹付けは効果が見られないこと、プラズマにさらされると結晶性が劣化すること等の知見を得た。酸素分圧比10%、投入電力50W、プラズマ中心から基板までの距離7cmとすると450℃という低基板温度で、結晶軸分散角度が0.045°と結晶性が極めて優れた膜の作製に成功し、RHEED観察により、ほぼ単結晶と見なせることを確認できた。次にSi基板に蒸着したフッ化バリウム層上にガ-ネット層を堆積したが、エピタキシャル成長は見られなかった。これは、フッ化バリウムが蒸着膜であるため、基板温度を上げたときに剥離してしまったこと等が理由と考えられ、フッ化バリウム層のスパッタ法による作製技術の確立およびフッ化バリウム層上でのガ-ネット膜作製条件の最適化が必要であることが分かった。いずれにしても本研究では、450℃という極めて低い基板温度で、光集積回路光モード変換器の実現に大きく寄与できるプロセスを達成できた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)