交流損失電流観測手法による超高電界誘電特性計測システムの開発
Project/Area Number |
05750298
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
所 哲郎 岐阜工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (10155525)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 交流損失電流 / tandelta / 高電界誘電特性 / FFT / 波形解析 / ポリエチレン / 絶縁破壊 / 絶縁劣化診断 |
Research Abstract |
本研究では、高分子電気絶縁材料を対象とした、任意波形出力電源と交流損失電流波形の観測手法を応用した、従来以上のより高電界領域までの誘電特性の計測を可能とするシステムの開発を進めた。以下に研究実績の概要を示す。 1.交流ランプ・周波数急変およびスイ-プなど、任意の印加電圧パターンをフィルム状試料の交流絶縁破壊を観測するのに十分な電圧と容量で出力可能なコンピュータ制御電源を開発した。この電源部の主な仕様は、(1)最高出力電圧:約10000[V],250[W].(2)出力周波数:25〜400[Hz].(3)波形形状:交流ランプ,周波数急変,周波数スイ-プ等任意の形.である。パワーアンプと昇圧トランス部の容量及び周波数制限の他は,ほぼ制限無く任意の印加電圧パターンをフルプログラマブルに設定・出力可能である。 2.上記の任意電圧出力と連動させた、交流損失電流応答の連続波形取り込みとその自動FFT解析により、印加電圧-周期毎の試料のtandelta、交流導電率および容量の変化分を計算・評価するシステムを改良した。 3.交流絶縁破壊に至るまでの広範な領域での測定データの信頼性を向上させるため、この誘電特性解析システムの線形性や周波数特性を前述の任意波形出力システムと波形解析システムにより評価し、自動的にその補正処理を可能とするための基本プログラムを確立した。 4.本システムにより、ポリエチレンやポリプロピレンの高電界tandeltaの振る舞いを、その交流絶縁破壊前駆現象をも含めて観測し、高電界誘電損失機構に対する新たな知見を得た。それらの成果については本報告の論文に記す。また、本研究の成果の一部は、電気学会絶縁計測へのコンピュータ応用調査専門委員会の技術報告に掲載予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)