非晶質人工格子高磁歪薄膜を用いた高周波磁気音響機能素子に関する基礎的研究
Project/Area Number |
05750299
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
井上 光輝 豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (90159997)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 非晶質人工格子 / 磁気ひずみ / 弾性表面波 / 高周波機能素子 / 磁性薄膜 |
Research Abstract |
平成5年度科学研究費補助金(奨励研究(A)交付甲請書の研究実施計画に基づいて研究を行い、以下の知見を得た。 1.非晶質高磁歪薄膜の作製と特性の評価‥‥非晶質人工格子高磁歪薄膜の作製用として新たに導入したマルチターゲット・スパッタ装置(島津製:HSR-551型)を用いて、FeB単層膜及びFeB/SiO_x,FeB/SiN三層高磁歪膜試料を作製し、その組成、構造、磁気特性を詳しく調べた。その結果、Fe-B複合ターゲットを用いることで、保持力が0.025(Oe)という優れた軟磁性をもつ非晶質高磁歪膜が得られることが分かった。また、中間層としてSiO_xやSiNを用いたものでは保持力の上昇が認められ、FeB合金膜に近い熱膨張係数をもつ中間絶縁層との積層が不可欠といえる。 2.磁気ひずみ測定装置の構築‥‥上記1で作製した試料の磁気ひずみ定数を測定する方法として、レーザースペックル相関法による磁気ひずみ測定装置を開発し、その特性を調べた。その結果、スペックル光検出に用いているリニアイメージセンサーの空間分解能が低い(〜15mum)ために、数百ppm以下のひずみ変位の検出が困難であるとの結論を得た。これは、レンズ系との結合によってスペックル移動量の拡大を行うことで解決できるものと考えられ、現在同装置の改良を試みている。15EA04:3.表面弾性波ソリトン励起のための条件解明‥‥非晶質人工格子高磁歪薄膜を用いた高周波機能性素子への有望なキャリアとして、ソリタリーモードの表面弾性波に着目し、この波動を得る条件解明を試みた。その第一歩として、試料表面上を伝搬する表面弾性波の精密な空間3次元像が得られるよう、現有の光プローブ観測装置に改良を加え、完全コンピュータ制御とした。この結果、振幅分解能数Aで、これまでに類を見ない表面弾性波の完全な空間実像が得られた。現在同装置を用いて、非線形表面弾性波の特性を詳しく調べている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)