Si MIS トンネル・エミッタ・トランジスタ(Si MIS TET)の研究
Project/Area Number |
05750317
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
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Research Institution | Hokkaido Tokai University |
Principal Investigator |
吉本 智巳 北海道東海大学, 工学部, 講師 (60230819)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Si MIS TET / bipolar transistor / tunnel / low remperature / inversion base layer |
Research Abstract |
本研究は,Si metal insulator semiconductor tunnel emitter transistor(Si MIS TET)の低温における電気的特性を明らかにすることを目的に行われた. 研究の第一段階として,低温動作測定用のSi MIS TETを試作した.第二段階として,試作したSi MIS TETの動作温度100K〜300Kにおける電気的特性を詳細に検討した.その結果,以下に示すことが明らかになった. 1.MIS(metal insulator semiconductor)界面の反転層が,Si MIS TETの反転層ベースとして機能していることを,Gummelプロットの温度依存性より確認した. 2.得られたエミッタ接地電流増幅率は,300Kおよび100Kにおいてそれぞれ76と74であり,100Kという低温においても,Si MIS TETは300Kと全く同じにトランジスタ動作することが明らかになった. 3.通常のSiバイポーラトランジスタは,低温になるにつれ電流増幅率は減少するが,2で述べたようにSi MIS TETではそのような減少は見られなかった.この理由は,Si MIS TETのエミッタ・ベース間のキャリアの注入がエミッタバリアをトンネルすることによって行われるために,温度によって注入量が変化しないためであることが分かった. 近年,BiCMOS ICを低温で動作させ,動作速度の向上を図ろうとする試みがあるが,通常のSiバイポーラトランジスタは低温では著しく電流増幅率が減少してしまうことが大きな問題となっている.Si MIS TETは,低温においても電流増幅率が減少しないことが明らかになったため,今後は低温動作BiCMOS IC中のバイポーラトランジスタへの応用が期待される.今後は,Si MIS TETの実用化のために,動作速度等について検討する必要があると思われる.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)