Project/Area Number |
05750322
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大宮 学 北海道大学, 工学部, 助手 (30160625)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アダプティブアンテナ / シストリックアレー / 並列処理 / パイプライン構造 / ディジタル無線方式 / マルチパスフェージング / QR分解 / VLSI |
Research Abstract |
本研究においては、高速な信号処理特性を有し、所望信号に比べ遅延時間差の短いマルチパス波の抑圧に有効なアダプティブアンテナの開発を目的として研究を行った。本研究では、高速な信号処理を実現する並列パイプライン信号処理系を採用し、受信側で参照信号を利用して所望信号を識別し、複素のウエイトの計算なしに直接適応化出力を得る信号処理系の決定を行った。次に、遅延時間差の短いマルチパス波対策として空間平滑化技術を導入し、その実現のために前述の信号処理系を多数並列配置し、入力データの前処理と処理出力の後処理を行う並列パイプライン信号処理に適した系の構成について検討した。最後に、提案を行った系の処理速度およびマルチパス波抑圧特性を計算機シミュレーションを行って評価した。本研究成果のまとめを以下に示す。 1.参照信号を利用し、複素ウエイトを求めることなしに直接適応化出力を得ることができるアダプティブアンテナの信号処理系に適した並列パイプライン信号処理系として、従来から提案されているシステムが有効であることを理論解析から明らかにした。 2.遅延時間差の短いマルチパス波を抑圧するために空間平滑化技術を適応し、1.において決定された信号処理系を多数並列配置し、処理系への前処理部分および後処理部分の構成を提案した。 3.上記2.で示した多重化並列パイプライン信号処理系に関して、収束速度とマルチパス波抑圧特性を評価するための計算機シミュレータを作成し、いくつかの信号環境について解析を行った。今後、さまざまな信号環境について解析を行い、構成を行った系の特性を明らかにする予定である。
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