Project/Area Number |
05750323
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宇野 亨 東北大学, 工学部, 助教授 (80176718)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | FDTD / MMIC / マイクロストリップ回路 |
Research Abstract |
本研究は、MMIC設計法の確立を目的とし、その第一段階として、いくつかのマイクロストリップ回路を例に取り、電磁界の数値解析法の一つであるFDTD法を用いて、その特性を解析すると共に実験によりその妥当性を確認したものである。いかに本年度の主な研究成果を述べる。 1.マイクロストリップフィルタの特性解析:マイクロストリップ線路で2種類のフィルタを設計し、FDTD法によってその通過特性を解析した。さらに実験により本解析法の妥当性を示した。本手法は、従来の分布定数による設計法では設計できなかった条件下でも極めて精度良く設計できる方法であることを示した。また、FDTD法の計算では、マイクロストリップ線路の新しい給電モデルを提案し、その有効性を理論的・実験的に示した。さらに、マイクロストリップ回路のような平面回路解析では、FDTD法の吸収境界条件は特に注意する必要がなく、従来の比較的簡単なMurの方法で十分であることがわかった。 2.スパイラルインダクタの解析:MMICの設計に極めて重要で、かつ従来の分布定数法では設計の困難なエア-ブリッジ付きの方形スパイラルインダクタの特性をFDTD法で解析した。計算値と実験値とは良く一致し、本解析法の妥当性が実証された。また、基板が有限の大きさであると、基板側面に沿って伝搬する波が比較的大きいことがわかった。しかしながら、回路の形状が複雑になると、計算機の容量をかなりとり、計算時間も増大する。少ないセルで実際の回路を如何にモデル化するかが今後の課題である。また、MMICの設計のためにはアクティブ素子のモデル化が重要であり、残された大きな問題の一つである。
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