Project/Area Number |
05750368
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
情報通信工学
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
斉藤 利通 法政大学, 工学部, 助教授 (30178496)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 人工ニューラルネット / ニューロレ / 連想メモリ / カオス / トーラス / フラクタル / ヒステリシス / 分岐 |
Research Abstract |
近年盛んに研究されている人工神経回路網(以下ANNと略す)の懸案である系の呈する多様な現象の解析と工学的応用、 にアプローチするために、その非線形特性が簡素な区分線形関数で記述される系に的をしぼり、以下のような成果を得た。 1)ANNの構成単位であるセルに刺激を加えた系、興奮性セルの相互結合系、といった小規模な系に対して、区分線形系のはりあわせによる効果的な動作解析法を確立した。そして、系が呈する様々なカオス、トーラス、周期振動を分類し、それら相互の基本的分岐現象を解明した。これによって、ANN解析の基礎が固まった。 2)静止画像等の静的な情報を処理するANNについて、その記憶能力、記憶再現能力を向上させるために、互いに相入れない性能を引き起こすネットの合成法を、空間的に結合する方法と、時変自己フィードバック等を用いて時間的に結合する方法を考案し、画像処理可能な大きさのネットに対する計算機実験によって、その有効性を確認した。 3)ANNの呈する周期振動を、内部相互結合が一様である場合に的を絞って解析し、解の個数、安定性、初期値の吸引領域を明らかにした。特に解の個数については、少なくとも任意の2項係数に制御可能なことを解明した。また、この系に周期刺激を印加した非自律系についても同様な基礎解析を行った。理論の妥当性は、計算機、ハードウエア両実験でも確認された。応用については、メモリとクラスタリングについて検討した。 これらによって、懸案である動的情報を扱うANN合成のための基礎が固まった。
|