Research Abstract |
本研究は、パターン認識におけるパターン処理的手法と記号処理的手法の融合を目的とするものである。特に本年度は、パターン処理においてベイズの定理に遡り検討を行い、多くのカテゴリーの認識において有効な認識手法を提案した。この手法では、認識に有効な特徴を動的に選択し、さらに、ノンパラメトリックに表現された特徴の確率分布を用いる。 本研究で提案する学習・認識モデルにおいて、その学習過程では2種類の知識が獲得される.1つは大局的特徴学習によるもので,図形パターンを入力して与え,パターン処理部にその図形パターンそのものをパターンとして学習させるものである.つまり,人間における無意識的な思考で利用される知識の学習である.もう1つは局所的特徴学習によるもので,記号表現可能な知識として図形パターンの属性を学習するものである.これは,人間における意識的な思考で利用される知識である.この局所的特徴学習では,図形パターンは多重解像度表現され,さまざまな解像度で局所的な観察が行われる.また,ここで学習される属性には,すでにシステムが大局的特徴学習により学習済みの他の図形パターン(一般にはより簡単な図形パターン)が利用される. 今回,手書き文字を対象に基礎実験を行った.同じ特徴量を用いた比較実験において、従来手法より本手法の認識精度が高いことが確認された。
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