二相流理論に基づく飛砂と流砂の掃流移動の運動論的取扱いに関する研究
Project/Area Number |
05750489
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
三島 豊秋 徳島大学, 工学部, 助手 (70243730)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 飛砂 / 流砂 / saltation / 掃流現象 / 非平衡飛砂量則 / 非平衡流砂量則 |
Research Abstract |
本研究では,砂粒の運動論的取扱いに基づく流体による砂の輸送現象における1次元二相流モデルに,砂粒の軌道の近似解および飛砂および流砂における砂粒の軌道計算モデルを適用することにより,平衡状態および非平衡状態における飛砂および流砂量則の特性および両者の相違について検討した.主要な成果は次のように要約される. (1)飛砂および流砂における非平衡状態から平衡状態への緩和距離などに及ぼすShields数の影響について評価することができた. (2)平衡状態での飛砂および流砂における砂粒の軌道特性には飛砂におけるsplashの影響による相違が多数現れ,両者の現象を取扱う場合にはこのsplashの影響は無視できないことがわかった. (3)ここでの解析モデルに基づく結果は,飛砂量に関してはShields数の大きな領域においてはこれまでの結果とは異なる傾向となったが,Shields数の小さな範囲においては河村の式と同様の傾向が現れた.また,流砂量はこれまでの流砂量則同じ傾向となり,これまでの結果を良く説明することがわかった. (4)砂粒が停止しやすい流砂においては,1 stepおよびstationary saltationを除く他のstep毎の砂粒の個数の配分比は比較的早く一定値に落着き,その後は1 stepとstationary saltation の間で配分比のバランスを保つことがわかった.それに対して,splashを伴う飛砂における各step毎の砂粒の個数の配分比は,平衡状態においてはstationary saltationのみの配分比になり,また,平衡状態に達するまでに全体的に大きく変化することがわかった. (5)飛砂における平衡状態への緩和過程は,splashが原因と考えられる流砂との相違が現れることがわかった.また,splashの結果流体の底面せん断応力は移動限界時の底面せん断応力以下の値で落着くことがわかった.
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)