Project/Area Number |
05750507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
交通工学・国土計画
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤田 素弘 名古屋工業大学, 工学部, 講師 (90229013)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | フレックスタイム / 心理的ゆとり効果 / 効果測定 |
Research Abstract |
本研究は、フレックスタイム制の導入によってもたらされる様々な効果を分析しそれを具体的に示すことによって、フレックスタイム制度の普及促進を社会的にアピールすることを目的として行った。 すなわち、フレックスタイム制の導入効果は、(1)通勤時間帯の分散による交通混雑緩和効果、(2)社員自身に通勤時刻、通勤時間帯の管理を任せることによる社員の心理的ゆとり効果、(3)企業経営者側からみた企業イメージの改善効果や残業時間短縮効果などが挙げられる。上記(1)の交通混雑緩和効果の測定方法については、現在、幾つかのモデルが提案されつつあるが、(2)と(3)の効果測定については、これを一つのテーマとして分析した例はない。そこで本研究では、まず(2)の社員が感じる心理的ゆとり効果に焦点を当てて分析し、その効果を貨幣ベースで測定することを試みたものである。 フレックスタイム制が導入されて社員が感じる心理的ゆとり効果は、大きく分けて以下の三つに分けることができる。それらは、(1)自分にとって最も効用の高い通勤時間帯を選択できる心理的ゆとり効果、(2)毎日同じ時間帯に出勤する必要がなく、その日の体調、スケジュールによって、通勤時刻を変動できることによる心理的ゆとり効果である。上記の中で最も効果が大きく,測定可能性の高いものは(1)であろう。本件究では、その(1)の測定について主に以下のように行った。 (1)フレックスタイム制下の通勤時刻選択モデルを非集計行動モデルによって作成したが、比較的よい精度のモデルが作成できた。 (2)その非集計モデルの効用関数を利用して、フレックスタイム導入前から導入後に変化した通勤時刻の差による効用差を求め、その効用差を通勤所要時間との関係および時間価値の概念から、貨幣ベースに換算した結果、生活パターンが朝型、夜型の人や会社における駐車スペースの大小によって、かなり心理的ゆとり効果が異なることがわかった。
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