Project/Area Number |
05750525
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
伊藤 禎彦 徳島大学, 工学部, 講師 (10184657)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 消毒 / 変異原性 / 染色体異常試験 / 塩素 / 二酸化塩素 / 加水分解 / クロロホルム / 画像処理 |
Research Abstract |
飲料水の消毒における塩素処理は、トリハロメタンなどの有機塩素化合物を生成することから、その再考が求められて既に久しい。そこで塩素とその代替消毒剤の特性に関する検討が行われ、基礎資料が徐々に蓄積されつつある。二酸化塩素は代替消毒剤として有力であるといわれるものの、その基礎的研究はまだ少なく、特に、二酸化塩素処理水の変異原活性の特性はこれまでのところ全く明らかにされていないといってよい。本研究は、二酸化塩素処理水の変異原活性の特性を、特にその安定性に着目して実験的検討を行い、上水における代替消毒剤導入のための基礎資料を提示することを目的とした。変異原性試験としては、チャイニーズ・ハムスター肺細胞(CHL)を用いた染色体異常試験を行った。 以下、得られた結果を要約する。 (1)二酸化塩素処理水中には亜塩素酸イオンが蓄積し細胞毒性を有するため、染色体異常試験を行うことが困難であった。低pH条件下では亜塩素酸イオンが減少することがわかったので、処理水のpHを低下させて静置した後、染色体異常試験の試料とする方法を採った。 (2)自然水中有機物としてフミン酸をモデルとし、これを塩素と二酸化塩素で処理した水の染色体異常誘発性を調べた結果、二酸化塩素処理水の染色体異常誘発性は塩素処理水の1/6〜1/10程度であった。 (3)二酸化塩素処理時のpHは、処理水の染色体異常誘発性に大きくは影響せず、塩素処理水の特性とは大きく異なっていた。 (4)塩素処理水と同様に、二酸化塩素処理水も加水分解によってその変異原性が低下し、以外と不安定であることがわかった。加水分解速度定数を両者で比較したところ、二酸化塩素処理水は塩素処理水の40%程度であった。中性条件、20℃における半減期は約1日であった。
|