Project/Area Number |
05750542
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
萩原 伸幸 名古屋大学, 工学部, 助手 (30240807)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 大スパン構造 / 非線形振動 / 弾塑性振動 / 等価線形化法 / 調和バランス法 / 共振曲線 / 定常解 / 有限要素法 |
Research Abstract |
大スパン構造物の弾塑性振動特性を把握するために、応力-歪関係に等価線形化法を用い、調和バランス法により周期外乱に対する定常解を得る方法を提案し、これを有限要素法に応用した。数値解析における例題として多くの文献において取り扱われているWilliams'toggleと呼ばれる偏平な両端固定三角ラーメンを取り上げ、その弾塑性振動特性を検討した。本研究では、このモデルを動的モデルとするために、頂点に集中質量を設定し、さらに大スパン構造物においては動的外乱を受ける際、常時作用している鉛直方向の静的荷重の影響が大きいと考えられることから、静的荷重を考慮した場合と、考慮しない場合の2通りの条件について検討した。また、提案する手法の妥当性を検証するため、時刻歴解析による応答計算も併せて行い、これが近似解析手法により求められる定常解とよい対応を示すことを確認した。本手法により系の共振曲線を求めることにより、この種の構造形態における弾塑性振動に関する様々な性質が明らかとなった。まず静的荷重を考慮しないモデルについては、系の弾塑性履歴に伴う減衰効果が表れるが、振幅の増大に伴い、その減衰効果は次第に薄れていく。系の振動特性は、弾性系の場合に見られるようにソフトニングの傾向を示すが、共振曲線が上方に向かうにしたがい広がっていく傾向が認められた。さらに静的荷重を考慮したモデルの場合には、この傾向は次第に顕著となり、よく知られている弾性系の共振曲線の形とは異なる、非常に特異な形の共振曲線が得られた。この場合には、もはや系の弾塑性履歴による減衰効果はほとんど認められなくなり、その応答も、静的荷重のない場合に比較して著しく増大する。また系の弾塑性の静的釣合曲線が、作用している静的荷重を下回るときの変位を最大応答が越える領域においては定常解が求められず、これが定常状態の限界となることが推察された。
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