暑中環境下で打設されるコンクリートの品質向上に関する研究
Project/Area Number |
05750546
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小山 智幸 九州大学, 工学部, 講師 (50215430)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 暑中環境 / 初期ひび割れ / 温度差 / 線膨張係数 / 引張り限界ひずみ / 若材令 / 表層部 |
Research Abstract |
暑中環境下で打設されるコンクリートは表層部の劣化、特に打設後かなり早い時期に生じる初期ひび割れが問題となる。本研究は、この初期ひび割れ発生の原因として表層部と中心部に生じる温度差に着目し、気温や湿度、及び風速や日射が上記の温度差に及ぼす影響に関して実験を行って来た。本年度はこれらの温度データを基に初期ひび割れ発生の判定方法を確立することを目的として、以下に示す研究を計画した。 ・コンクリートの若材令時における線膨張係数、及び引張り限界ひずみを測定する。 ・測定された線膨張係数を基に試験体に生じている温度ひずみを数値解析により算定する。 算定された引張りひずみと引張り限界ひずみを比較する事により初期ひび割れが生じるか生じないかの判定を行う。 若材令時における線膨張係数に関しては、硬化体の値よりも若干大きい値が得られ、材令とともに徐々に低下することを明らかにした。引張り限界いずみは打設直後はきわめて大きいが、水和の進行とともに急激に減少して水和反応速度が極大値を示す時期前後に極小値を示すこと、極小値は外気温度が高いほど小さくなるため暑中環境下ではひび割れが生じやすいことを確認した。また昨年度までの実験によると厚さ10cm程度の床スラブでは、水和反応が極大値に達する時期に温度差も最大となるためこの時期に初期ひび割れが生じやすいことが明らかとなった。これらの結果を基にひび割れ判定を行い、外気温度が高いほど上記の時期にひび割れが生じやすいことを定量的に明らかにした。また温度差に及ぼす調合や混和材の影響に関しても実験を行い成果を得た。今後線膨張係数や引張り限界ひずみの精度向上及び種々の要因の影響を検討し本方法の適用性を高めていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)