Project/Area Number |
05750550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
谷口 徹郎 大阪市立大学, 工学部, 助手 (30231418)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ケーブル構造物 / 風洞実験 / 乱れのスケール |
Research Abstract |
ケーブル構造物に加わる風力に及ぼす接近流の変動性状の影響を調べるために、風洞実験を行った。実験に用いた模型は、両端に側壁をもつ2次元模型であり、屋根面中央線上に20点の風圧測定孔を設けた。これらの測定点の内8点の風圧と、接近流の模型頂部相当高さにおける風速を同時に測定し、風圧計をもり換えて計3回測定を行った。実験には、乱流格子およびスパイヤーを用いて乱れの強さの異なる3種類の風洞流を用いた。各々の場合の乱れの強さ(乱れのスケール)は、それぞれ約2%(約3cm)、約7%(約11cm)および約17%(約15cm)であった。以下に、得られた結果の概要を示す。 平均風圧係数は、各々の風洞流の場合において屋根面全体にわたり負であり、風上および各稜線部付近の測定点においてその絶対値が大きくなるという傾向を示し、その絶対値は接近流の乱れの強さの増加に伴い増加した。また、変動風圧係数についても、その分布の形状は平均風圧係数のものとほぼ同様であり、その絶対値は接近流の乱れの強さの増加にほぼ比例していた。風圧力の変動成分の周波数領域における性状を調べるために、スペクトル解析を行った。それによると、乱れの強さの小さい場合は風上測定点において高周波側に比較的広い範囲でパワーが存在していた。また、中央および風下側稜線部付近においてもその絶対値は小さいものの同様の傾向がみられた。乱れの強さがやや大きくなると、風上側稜線部にもパワーの増大が見られ、そのピークはやや低周波側に移った。さらに乱れの強さが大きくなると、風上測定点および各稜線部におけるパワーのピークの位置が低周波側に移り、稜線部以外の測定点でもそのピーク付近の成分が見られた。これは、乱れのスケールが大きくなることにより接近流の影響範囲が広がる為ではないかと考えられ、屋根面の振動も局部的なものから全体的のものへ変化するのではないかと考えられる。
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