普通銅から高張力銅までを用いたSRC部材の荷重-変位関係の簡易算定法に関する研究
Project/Area Number |
05750551
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Aichi Sangyo University |
Principal Investigator |
坂田 弘安 愛知産業大学, 造形学部・建築学科, 助教授 (80205749)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | SRC部材 / モーメント一部材角関係 / 簡易算定法 / 普通銅 / 高張力銅 |
Research Abstract |
本研究は、普通銅から高張力銅までを用いた鉄骨鉄筋コンクリート部材(以下SRC部材)のモーメント一部材角関係を簡易に求める方法に関して考察したものである。本年度は、基礎的研究という意味で梁部材を対象とした。 検討・考察に用いた方法は、基本的に鉄筋コンクリート部材(以下RC部材)のモーメント一部材角関係と鉄筋部材(以下S部材)のモーメント一部材角関係を重ね合わせるもので以下の3通りである。これを実験結果と比較して検討した。 (1)RC部材のモーメント一部材角関係に鉄筋コンクリート構造計算規準(8.5)式から(8.7)式に示されるいわゆる菅野式を用い、S部材のモーメント一部材角関係を弾性剛性と降伏耐力を用いたバイリニア型で表す方法。RC部材およびS部材の両方の軸力はゼロとして扱う。 (2)ポテンシャルエネルギの停留原理を用いて応力-歪関係より導いた分割要素法の増分解析法を用いてRC部材のモーメント一部材角関係およびS部材モーメント一部材角関係をそれぞれ独立した求める方法。この場合も、RC部材およびS部材の両方の軸力はゼロである。 (3)上述の(2)の方法において、RC部材およびS部材の境界条件を合わせて同時に非線形解析してSRC部材のモーメント一部材角関係を求める方法。この場合は、荷重の増大とともにRC部材に圧縮力、S部材に引張力が作用する。以上の3方法により検討を重ねた結果、以下の結論が得られた。 1.(1)および(2)の方法を用いた場合には、結果に類似性があり、実験結果より耐力が小さめに評価される。これは、RC部材とS部材の間で行われる軸力のやりとりが表現できないためで、この二つの方法には限界があるといえる。 2.(3)の方法では、上述の軸力のやりとりを評価できるので実験による耐力を評価することができる。ひび割れの後の剛性は解析の方がやや高めになる傾向があるが実用上は問題ないと考える。 3.高張力銅を用いた場合も、最大耐力までの解析と実験の関係はほとんど同じであるが、高張力銅を用いた場合の最大耐力後の耐力低下を解析で表すのは難しい。 以上、本研究に用いた中では最も複雑な方法により評価しなければならないことがわかったが、計算機の能力・容量などが飛躍的に向上している今日においては、一次元部材論を用いた(3)の方法も簡易算定法といってよいと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
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