Project/Area Number |
05750556
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀之内 吉成 京都大学, 工学部, 助手 (20199558)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 積分方程式 / NDF / 大閉空間 / 音楽ホール / 定常音場 / 音圧分布 / インテンシティ |
Research Abstract |
音楽ホールの音場解析は、従来、音の波動的振る舞いを無視した幾何音響的方法が中心であった。代表的な物としては、音線追跡法、虚像法などがあり一部実用化されている。これらは、要求される計算機資源が少なくて済むという利点があり、高音域では有効な解析法であるが、低音域では音の波動性が無視できなくなるために適用できない。しかし、室の周波数特性は、高音域ではフラットになるが、低音域では凸凹が多く、音響的障害が顕著に現れやすい。また、高音域での特性の改善は、例えば室の壁に凸凹を付ける等により比較的簡単に出来るが、低音域では、室の形状の大きな変更を要し、困難な場合が多い。従って、基本設計段階での低音域音場の予測が不可欠であるが、このためには従来の方法では不十分である。 そこで、本研究では、法線微分形(NDF)の境界積分方程式を用いて、大閉空間内の定常音場を求める方法を開発した。また、NDFを用いているので、音圧分布だけではなく、粒子速度も計算しその結果からインテンシティ場も求めた。具体的には、仮想の1000席程度のホールを対象とし、そのステージ上での低音域の音圧レベル分布、およびインテンシティ分布を計算した。その結果、 (1)ステージ側壁が平行である場合、音圧が極小となる部分が出来やすく、また、インテンシティ分布を見ると、その位置には音エネルギーが流れ込まず渦を形成している。 (2)ステージ側壁を傾けると、音場がフラットになり、インテンシティの渦が出来る箇所も減少する。 ことなどが明らかになり、この方法がホールステージの壁の形状の検討に有効であることが分かった。今後は、客席部、特にバルコニー下部空間の音場について詳細に解析する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)