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イオン注入法を用いた酸化鉄還元による磁気的傾斜機能材料

Research Project

Project/Area Number 05750627
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Structural/Functional materials
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

渡辺 義見  北海道大学, 工学部, 助手 (50231014)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords傾斜機能材料 / 磁性 / イオン注入 / 還元反応 / ヘマタイト / マグネタイト / 結晶学的方位関係 / 水素
Research Abstract

酸化鉄であるヘマタイト相に水素イオンを注入すると、ヘマタイト→マグネタイト還元反応の生じることが予想される。ここで、注入した水素イオンは厚さ方向にミクロン程度の分布を示す。ところで、ヘマタイト相は室温で反強磁性であるのに対して、マグネタイト相はフェリ磁性である。したがって、ヘマタイト試料へ水素イオンを注入すると、ミクロン程度の磁気的傾斜を示すはずである。本研究では、磁気的傾斜機能材料開発の基礎的研究として、ヘマタイト試料中へ水素イオンを注入し、マグネタイト相が形成するかを調べた。また、ヘマタイト相とマグネタイト相との結晶学的方位関係をもとに、微視的還元機構に関しても検討した。
電子顕微鏡観察用に加工したヘマタイト試料中へ、加速電圧50keVで水素イオンを注入した。水素イオン注入前後の試料の組織変化を電子顕微鏡により観察した。
イオン注入前の試料はヘマタイト一相であるが、イオン注入後の試料では、ヘマタイト相とマグネタイト相とが同時に存在している。このことより、水素イオン注入により還元反応の生じることがわかった。また、電子線回折図形より、ヘマタイト相とマグネタイト相との間には、(0001)hem//(111)mag、[1010]hem//[110]magなる結晶学的方位関係のあることもわかった。この結晶学的方位関係をもとに、ヘマタイト→マグネタイト還元反応は1.注入した水素イオンがヘマタイト相の{0001}面に配位し、2.{0001}hem面の結合力が弱まり、酸素の2層に1層のずれによる再積層が発生し、体積膨張が生じ、3.ミスフィット歪を最小とするため、ヘマタイト相と再積層したヘマタイト相との界面において30度の回転が発生し、4.注入水素イオンと再積層したヘマタイト格子の酸素イオンとが反応し、還元反応が生じ、5.鉄イオンの再配列することにより進行するものと考察した。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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