Project/Area Number |
05750642
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Material processing/treatments
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
津田 統 東京大学, 工学部, 助手 (10242041)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 位相制御 / 高周波バイアススパッタリング / cBN / Ti基板 / DRAM基板 / 剥離 / 臨界膜厚 |
Research Abstract |
cBNはダイヤモンド同様に優れた熱的、機械的、電気的性質を有しており、近年薄膜化研究が進められている。現在、内部応力に起因してある膜厚になると剥離、粉砕を起こしてしまうことが実用化への大きな障害となっている。本研究では、この障害を解決するために、cBN条件の最適化、基板の効果の検討を試み、以下の成果を上げた。 1.cBN生成条件の最適化 プラズマ分布の均一化のためにターゲット裏側にリング状永久磁石を挿入した。この結果、プラズマの均一化、高密度化が実現され、このため、約20×20mmの均一なBN膜が生成されるようになった。また高周波入力を2000Wに増やすことにより、赤外吸光度比にして約90%のcBN膜が0.8nm/secの堆積速度で再現度よく作製できる条件を見い出した。 2.剥離の臨界膜厚測定 1.で得られた最適条件下でSi基板上に作製したcBN薄膜の膜厚依存性を検討した。得られた膜は約200nmまで剥離が見られず、それ以上の膜厚では時間とともに剥離が見られた。また、堆積初期にhBN相が堆積しその上にcBN相が堆積することが見い出された。 3.基板に対する付着性の改善 (1)Ti基板上への堆積 0.6mumの膜厚のcBN膜が得られた。一部に粉砕か見られたが剥離は認められなかった。このことよりcBN厚膜用の基板としてTiは効果的であると考えられる。 (2)DRAM基板への堆積 cBNの含有率の基板面内方向分布が認められた。DRAMパターン部では平坦部よりcBN含有率が低く、またパターン部から数mm離れた平坦部分では剥離が認められたが、パターン部近傍では0.35mumの膜厚でも剥離が起こらなかった。このことより、パターンによってcBN含有率の面内分布が制御できること、またこれを利用してcBN膜の剥離が抑えられることが見い出された。
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