パルスインジェクション法を用いた気相成長炭素繊維の連続製造法の開発
Project/Area Number |
05750688
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
反応・分離工学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
向井 紳 京都大学, 工学部, 助手 (70243045)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 気相成長炭素繊維 / 超微粒子触媒 / 鉄超微粒子 |
Research Abstract |
気相成長炭素繊維は、炭化水素を含む還元雰囲気下、鉄などの超微粒子触媒を核として成長する。申請者は触媒源を液パルス状で反応器に導入することにより、繊維成長に適した超微粒子触媒を非常に高密度に発生させ、従来の数十〜数百倍の速度で(10秒で50mmの長繊維)繊維を成長させる全く新しい手法(パルスインジェクション法)を開発した。しかし、超微粒子の成長プロレスは非常に複雑であり、装置依存性が高い。本研究では、この新しい手法を用いての繊維の連続生産の可能性を検討し、以下の成果を得た。 1.気相成長炭素繊維の製造実験:石英製の反応器を、購入した菅状開閉炉で加熱し、温度は購入した卓上型精密温度調節装置で制御した。実験の操作因子の影響を調べたところ、装置のスケールアップを行う際には、触媒源導入部温度、キャリア線速、触媒源導入量の最適化が非常に重要であることが明らかになった。つまり、超微粒子触媒の生成過程が繊維の収率に大きく影響する。また、触媒源を間欠的に液パルス状で反応器に導入することにより課題となっていた繊維の連続生産に成功した。また、パルスの間隔を短かすぎると、前後するパルスによって生成する触媒粒子生成の環境が互いに干渉して、繊維の収率が低下してしまうため、連続生産にはパルス間隔がある程度必要であることがわかった。 2.鉄超微粒子の解析:得られた繊維をガス化し、残った微粒子を捕集した。また、繊維製造と同じ実験を炭素源を供給せずにおこない、発生した微粒子を捕集した。両者を高分解能走査型電子顕微鏡で観察したところ、いずれの微粒子もほとんどが粒径10〜50nmの範囲にあり、開発したパルスインジェクション法を用いることにより繊維成長に寄与する活性な超微粒子触媒を効率よく生成することが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)