Project/Area Number |
05750701
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小松 隆之 東京工業大学, 理学部, 助手 (40186797)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 金属間化合物 / 吸着 / 触媒 / Berthollide型 / コバルト / ゲルマニウム / 昇温脱離 / 水素化 |
Research Abstract |
本研究では、金属間化合物の触媒への適用性を明らかにすることを目的とし、Berthollide型金属間化合物であるコバルトとゲルマニウムの2元系化合物の吸着特性および触媒特性について検討した。CoおよびGe金属単体を所定の比で混合した後、シリコニット炉を用いアルゴン気流下1500℃で溶融し、金属間化合物を調製した。仕込の元素比を変えることにより、結晶構造の異なるCoGeおよびCoGe_2を得た。粉末X線回折では他の結晶性化合物は見られず、それぞれ純粋な金属間化合物であることが確認された。 ガラス製真空装置を用い、上記化合物およびCo、Ge単体についてC0の昇温脱離スペクトルを測定した。室温でCOを吸着させたのち昇温脱離を行うと、Co単体では150℃付近に脱離ピークが現れたが、Ge単体では脱離ピークは現れなかった。一方、CoGeでは130℃および200℃に2本のピークが現れ、CoGe_2では110℃に1本のピークが現れた。CoGeではCoと比べ強い吸着サイトと弱い吸着サイトが存在し、CoGe_2では非常に弱い吸着サイトのみが存在すると考えられる。この結果は、調製した金属間化合物の表面がCoおよびGe金属単体とは異なること、すなわち表面においても原子レベルで化合物を形成していることを示唆している。 これらの金属間化合物を触媒として、ガラス製閉鎖循環系反応装置を用いて、エチレンの水素化反応を行った。その結果、活性はCo、CoGe、CoGe_2、Geの順に低くなった。これは、水素の活性化能がこの順に弱くなるためと考えられる。そこで、アセチレンの水素化反応を同様に行ったところ、Co単体ではエタンにまで容易に水素化されたが、CoGeおよびCoGe_2ではエタンがほとんど生成せず、エチレンの選択的生成が可能であることが明かとなった。
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