高温型温度刺激応答性セルラーゼを用いた農産廃棄物からのエネルギー資源の連続生産
Project/Area Number |
05750712
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
星野 一宏 富山大学, 工学部, 助手 (20222276)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 温度刺激応答性高分子 / 農産廃棄物 / エネルギー資源 / 固定化酵素 / 固体バイオマス |
Research Abstract |
農産廃棄物である稲わらなどの固体バイオマスからエネルギー資源(エタノール)を連続的に生産するためのシステムを確立することを目的として、酵素反応を効率よく行い、かつ温度の僅かな変化に応答して溶解性を調節できる高温型温度刺激応答型固定化酵素を新規に開発した。さらに、本固定化酵素を高率よく利用するためのプロセスを開発し、稲わらからエタノールの効率的生産について検討し、次の結果を得た。 1.N-isopropyl acrylamide(NIPAM)と、methacryl acide(MAAc)を溶液重合させることにより、酵素を共有結合させることのできる温度刺激応答性高分子を調製できた。これら機能性高分子(NIPAM-co-MAAc)は、可逆的に40℃以下で水に可溶状態、また50℃以上で不溶状態となることがわかった。この転移温度は、従来報告されている温度刺激応答性高分子より約10℃高くすることができた。 2.NIPAM-MAAc の場合はカルボキシル基にセルロース分解酵素を共有結合させた結果、稲わらに対して有効に作用する固定化酵素であることがわかった。 本固定化酵素と耐熱性酵母を組み合わせて利用することにより、40℃の可溶状態において稲わらからエタノール発酵を行うことができた。さらに、培養反応時に培養液の温度を上昇させ固定化酵素を完全に不溶状態した後、遠心分離を行うことにより回収・再利用できることを見い出した。本プロセスにより、稲わらからエタノールを連続的に効率よく生産することができた。 以上の成果は、J.Chem.Eng.JapanとJ.Ferment.Bioeng.に発表した。また、連続エタノール生産の結果は、Biosci.Biotech.Biochem.に投稿中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)