Project/Area Number |
05750714
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
有賀 修 信州大学, 繊維学部, 助手 (80168012)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | PVA / 有効拡散係数 / 分配係数 / ハイドロゲル / 反復凍結融解 / グルコース / 固定化 / 包括法 |
Research Abstract |
本研究の目的はビニロンの原料として大量生産されているポリビニルアルコール(PVA)を用いて、反復凍結融解法によりPVAハイドロゲルを作製し、その基質拡散特性を調べる事であり、本研究では固定化細胞の栄養源であるグルコースの拡散について調べた。申請のグルコースアナライザーを購入し、球形のゲルビーズへのグルコースの拡散実験を行い、拡散の理論的モデルを用いて、有効拡散係数を推算すると共に、物質収支からグルコースの分配係数を求めた。 グルコースアナライザーを用いることによって、微量のサンプルを短時間に測定でき、実験誤差を低く抑えることができた。拡散実験の結果、液中のグルコースの経時変化は理論的モデルとよく一致し、試行錯誤法により有効拡散係数を求めることができた。これまで、反復凍結融解法により調製されたPVAゲルの拡散特性に関する研究はほとんどなかったが、本研究で得られた結果ではグルコースの有効拡散係数はPVA-HC12%を凍結融解2回行った場合では水中の拡散係数とほぼ同じであり、アルギン酸やカラギ-ナンなど多糖類のゲルの場合とほぼ同程度であることが明らかとなった。さらに、有効拡散係数と分配係数に対する凍結融解回数の影響を調べたところ、有効拡散係数、分配係数共に凍結融解回数の増加と伴に減少した。反復凍結融解に伴ってゲルビーズの収縮が見られるので、ゲル中のPVA濃度が増加するのに加えて、ゲルの結晶化が進み、これらの値が減少したものと思われる。
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