動物細胞の効率的培養のための細胞自己分泌成分の解析とその応用
Project/Area Number |
05750721
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
白井 義人 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (50175395)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ハイブリドーマ / 増殖収率 / 細胞収率 / 自己分泌物質 / 限外ろ過膜 / 分子量 / グルコース / グルタミン |
Research Abstract |
報告書は、これまでに複数のハイブリドーマの回分培養において、培養初期と培養後期では、グルコース、グルタミンあたりの増殖収率が顕著に変化し、培養後期において倍程度に上昇することを見いだした。また、同時に、この現象は培地成分や培地pHの変化によるものではなく、細胞による培地のコンディショニングによるものであることを突き止めた。この点をさらに検討するために、科学研究費補助金を使用し、以下の検討を試みた。 ハイブリドーマの回分培養途中のコンディショニング培地を、さまざまな孔径の限外ろ過膜で処理し、PBSで洗浄、濃縮後、どの分子量画分に増殖収率を増加させる因子が含まれているかを検討した。 その結果、コンディショニング培地のポリペプチドやポリヌクレオチドが含まれる分子量1万以上の画分には、増殖収率を増加させる活性はまったく認められなかった。一方、分子量1千以上、1万までの成分を含む画分を、種々の濃度に調整して新鮮培地に添加し、これを用いてハイブリドーマを培養したところ、培養初期から、グルコースについてもグルタミンについても、通常の回分培養の培養後期に見られる高い増殖収率が得られた。このことにより、ハイブリドーマの生産する排除分子量1千の限外ろ過膜には阻止されるが、排除分子量1万の膜は通過する何らかの成分が、ハイブリドーマの増殖収率を増加させる働きのあることがわかった。 現在、この成分の解析と他の種類の細胞の増殖収率に及ぼす影響を検討中であり、近い将来に成果を公表する予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)