可溶性導電性高分子・酸化還元高分子を介する酵素-電極間の電荷伝達
Project/Area Number |
05750731
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工業物理化学
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
立間 徹 東京農工大学, 工学部, 助手 (90242247)
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Project Period (FY) |
1993 – 1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 酵素電極 / 酸化還元高分子 / 導電性高分子 / 電気化学 / 分析化学 |
Research Abstract |
20℃以下では水に可溶で、30℃以上では不溶となる酸化還元高分子をアクリルアミド誘導体とビニルフェロセンから合成し、水溶性の酵素グルコースオキシダーゼとともに約10℃の水に溶解し、電極表面に塗布、乾燥して新しい酵素電極を作製した。この電極が窒素下においてもグルコースに対し酸化電流応答を示したことから、上記の高分子はグルコースオキシダーゼの固定化担体として、なおかつグルコースオキシダーゼ-電極間の電荷伝達メディエーターとして機能することが明らかになった。これらの機能を同時に持つ高分子は従来報告がなかった。一方、上記のアクリルアミド誘導体とビニルフェロセンを架橋剤存在下で重合することにより、全く新しい酸化還元ゲルを合成した。このゲルは水溶液中において体積相転移を示し、20℃以下で膨潤、30℃以上で収縮する。このゲルを電極上に固定化し、膨潤させてグルコースオキシダーゼを取り込ませ、収縮させると、高分子を用いた場合と同様、グルコースに対する応答を示した。ゲルを再び膨潤させてグルコースオキシダーゼを新しいものと交換したり、ラクテートオキシダーゼなど異種の酵素に交換することによって異なるセンサーにすることも可能であった。本研究により、親水性の高い酸化還元高分子/ゲルを用いることによって、水溶性の酵素と電極の間の速やかな電荷伝達を起こせることがわかった。同様に、水に可溶な導電性高分子を用いることによっても、酵素-電極間の電荷伝達が可能であることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)