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ガリウム化合物の特性を活用する新規合成反応の開発

Research Project

Project/Area Number 05750763
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Synthetic chemistry
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

橋本 幸彦  東京大学, 工学部, 助手 (50201710)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsガリウム化合物 / 二塩化ガリウム / Friedel-Crafts反応 / 還元
Research Abstract

ガリウムは3B族に属する元素であり,同族のアルミニウムやホウ素に見られない特徴として低原子価状態の分子種が比較的安定に存在することがあげられる。今回,低原子価ガリウム化合物である二塩化ガリウムを用いて新しい形式の反応を試みた。二塩化ガリウムは1価と3価のガリウムの複塩であることが知られている。そこで,1価のガリウムの持つ強い還元力と3価のガリウムの持つルイス酸性を組み合わせ利用する反応を探索した。その結果,二硫化炭素溶媒中,芳香族化合物に対して二塩化ガリウムの存在下アルデヒドを作用させると,アルデヒドが還元された後Friedel-Crafts反応した付加物が生成することを見出した。芳香族アルデヒドとの反応は特に良好な結果を与え,ジフェニルメタン誘導体が高収率で得られた。また,本反応は脂肪族アルデヒドあるいはケトンに対しても適用可能であり,それぞれ対応する還元付加体を与えることを見出した。脂肪族カルボニル化合物の反応の場合,主生成物はカルボニル基のalpha位で反応した化合物であり,中間に生ずるアルコール型化合物からカルベニウムイオン生成の際,オレフィンを経由しより安定なカチオンへと転位していることが分かった。アセタールは通常の還元条件では安定な化合物であるが,本反応は高いルイス酸性条件下で進行する反応であるためアセタールへも適用可能であると考え反応を試みた。その結果,この場合も円滑に反応が進行し,特にベンゼンやトルエン等反応性の低い芳香族化合物との反応ではアルデヒドよりも好結果を与えることが分かった。
以上のように,低原子価ガリウム化合物を利用して,還元的Friedel-Crafts反応という新しい形式の反応を見出すことができた。ガリウム反応剤の触媒化等については現在検討中であり,今後の課題である。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Yukihiko Hashimoto: "Gallium Dichloride-Mediated Reductive Friedel-Crafts Reaction" Tetrahedron. 49. 5969-5978 (1993)

    • Related Report
      1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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