新規リビングポリマーの活性末端カルバニオンの反応性定量化
Project/Area Number |
05750781
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子合成
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石曽根 隆 東京工業大学, 工学部, 助手 (60212883)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | リビングポリマー / アニオン重合 / 活性末端カルバニオン / 半経験的分子軌道法 / ブロック共重合 |
Research Abstract |
最近、申請者は様々な電子吸引性基を有する新規スチレン誘導体モノマー(アミド、イミン、オキサゾリン、エステル、スルホンアミド、ニトリル)をアニオンリビング重合し、分子量、分子量分布の規制されたポリマーを合成することに成功している。本研究では今までに明らかにされていなかったこれら一連のリビングポリマーの反応性を明らかにし、機能性ポリマーを分子設計するための基礎的な知見を得ることを目的とした。 まず重合系におけるリビングポリマーの反応性評価を行なうために、上記の電子吸引性基を有するモノマーと様々なモノマー(イソプレン、スチレン、2-ビニルピリジン、メタクリル酸エステル)とのブロック共重合を行なった。その結果、電子吸引性基を有するモノマーから生成するリビングポリマーは、イソプレン、スチレンといったアニオン重合性の低いモノマーに対しては不活性で重合活性がなかった。この求核性の低下した活性未端アニオンこそが、安定なリビング重合系を実現したことがわかった。またこれらのモノマーは、スチレンに対して重合開始ができなかったり低開始能である求核試薬を開始剤に用いても重合が可能であり、スチレンに比べてそのアニオン重合性が高いことがわかった。さらにモノマーの反応性については半経験的な量子化学計算法(MNDO)を用いて、ビニル基の電子密度を計算した。電子吸引性基の効果はこの計算によっても確かめられ、スチレンに比べてこれらのモノマーのビニル基は電子密度が低下し、アニオン開始剤の攻撃を受けやすくなっていることが明らかとなった。研究計画に示した^<13>C-NMRによる活性末端カルバニオンの直接のキャラクタリゼーションについては今回行なうことができなかったが、今後の課題としたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)