クロダネカボチャの低根温耐性に関与するタンパクの同定
Project/Area Number |
05760026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
園芸・造園学
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
神田 啓臣 三重大学, 生物資源学部, 助手 (90224881)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 低温耐性 / クロダネカボチャ / タンパク質 / 根 |
Research Abstract |
クロダネカボチャが有する高い低根温耐性へのタンパク質代謝の関与を明らかにし、また低根温耐性に関係するタンパク質を同定することを目的として、根温12℃〜26℃で栽培したクロダネカボチャとキュウリの根の可溶性タンパク質濃度・組成とin vitro翻訳反応産物の変化を調べた。 1.根の生育とタンパク質濃度の変化:クロダネカボチャの個体全体の生育は23℃で最大となったが、根の生育は14℃で最も優れた。可溶性タンパク質濃度も14℃で最も高く、根の生長量の変化と同様な変化を示した。キュウリの個体と根の生育は低根温ほど抑制された。これに対して、可溶性タンパク質濃度は根温が低いほど増大し、根温に対する根の生育反応と対応した変化を示さなかった。 2.タンパク質組成の変化:種々の温度で生育した根の2次元電気泳動像を比較した場合、キュウリでは僅かに2個のスポットが18℃以下で特異的に出現・増大したのみであった。クロダネカボチャでは低温遭遇によって多数のスポットの出現・増大が誘導され、14℃では23℃と比べて新たに出現・増大したスポットは18個に達した。 3.in vitro翻訳反応産物の変化:14℃と23℃で生育したクロダネカボチャの根のin vitro翻訳反応産物の組成を比較したが、違いは認められなかった。本実験の遂行に当たっては、技術的に未熟な点もあったと思われるので、技術面に習熟した上で再検討する必要がある。 以上の結果から、クロダネカボチャの根の可溶性タンパク質濃度の変化は低根温耐性の変化に対応し、その組成も低温下で大きく変化することがわかった。したがってタンパク質代謝は低根温耐性に密接に関与していると思われる。今後、低温下で新たに出現・増大するタンパク質の特性についてさらに詳細な検討を行う予定である。
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Report
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Research Products
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