発光タンパク質エクオリンにおける生物・化学フォトン現象の精密分子機構解析
Project/Area Number |
05760098
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioproduction chemistry/Bioorganic chemistry
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
寺西 克倫 三重大学, 生物資源学部, 助手 (20237001)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 化学発光 / 生物発光 / エクオリン / セレンテラジン |
Research Abstract |
発光タンパク質エクオリンはカリシュウムイオンにより470nmの発光を示す充電済み発光系である。本年度科学研究補助金使用し発光機構解明に関する研究を鋭意行い興味深い成果を上げた。 エクオリン中の発光素子セレンテラジンはタンパク質が存在しない有機溶媒中で発光を示すことより、有機溶媒中での発光に関し研究を行った。 セレンテラジンは研究を進める上で非常に不安定であるので比較的安定なモデル化合物の検討を行った。各種のセレンテラジン類緑体を化学合成し物性を調査したところ、t-ブチル基を有したセレンテラジン類緑体が比較的安定であることが判明した。本化合物を用い種々のペルオキシド基の導入を試みたところ、t-ブチルジメチルシリルハイドロペルオキシドをペルオキシド導入剤としたラジカル反応により部位特異的にシリル化ペルオキシドを含有したセレンテラジンアナログの合成に成功した。複雑な分子構造を有する発光分子においてペルオキシド基を導入し、さらには精製単離した例はこけれまでには無く、本研究での成功は初めての例である。このペルオキシド体はフッ素イオンの作用で脱シルル化を受け発光することが確認され、ペルオキシドは発光前駆体となることが確認された。一方、t-ブチルハイドロペルオキシドをペルオキシド源とした反応より得られたt-ブチルペルオキシドセレンテラジン誘導体は特定の有機溶媒で発光することが認められ、これまでにはない新規な発光機構の存在を示唆した。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)