Project/Area Number |
05760118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渋谷 正人 北海道大学, 農学部, 助手 (10226194)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | シラカンバ / 競争-密度効果 / サイズ分布 / MNY法 / 込み合い度 |
Research Abstract |
天然生のシラカンバ林の林分調査を行い、今年度を含め、合計で73林分の林分データをえることができた。シラカンバは同齢単純林を形成する樹種であるので、林分密度管理は、競争-密度効果則に基づく解析が有効であると考えられ、樹高を因子とし、成長段階を規定し、林分成長にともなうC-D効果線のトレンドについて、現存量と蓄積の両方で検討した。その結果、C-D効果の逆数式のパラメータのうちAは、成長後期に一定となる傾向が、現存量と蓄積の両方でみられた。従来密度管理図では、逆数式のパラメータA、Bともに、樹高階に対し単純な相対成長式的関係で推定されており、本研究でえられた結果は、密度管理手法の再検討の必要性を示す結果と考えられる。またAが一定になることにより、密度管理図では無視されていた最終収量一定の法則が保証され、従来の生態学理論に照らし合わせても、この傾向は妥当であると考えられた。 サイズ分布は、個体材積分布について検討した。その結果、シラカンバ林における材積分布は、多くの林分で穂積のMNY法によって導かれた特殊ベータ型分布で近似できることがわかった。この分布型は、ひとつのパラメータ(A)で分布型が規定されるので、このパラメータと林分の成長段階や込み合い方との関係について検討し、込み合い方との関係からこのパラメータを推定できることが明かとなった。その結果、林分の成長段階と込み合い方から、平均材積、密度、材積分布を予測できるモデルが構築でき、実際の材積分布のデータにも比較的よく適合するようであった。さらに林分毎の樹高-胸高直径関係について検討し、その結果と予測される材積分布から、樹高と胸高直径分布を逆に構築し、これらのサイズの分布についても、予測モデルを構築した。
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