Project/Area Number |
05760162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fisheries chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡田 茂 東京大学, 農学部, 助手 (00224014)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Botryococcus braunii / 微細緑藻 / プロトプラスト / 細胞壁分解酵素 |
Research Abstract |
微細緑藻Botryococcus brauniiは大量の液状炭化水素を生産するため、エネルギー源としての利用が考えられているが、コロニーを形成するため他の藻種と比べて増殖が遅く、大量培養による実用化が妨げられている。本藻種に細胞融合などの遺伝子工学の手法を応用し、新しい有望な藻株を作出するためにはプロトプラスト化が必要である。そこでプロトプラストを作出するための基礎条件の検討を行った。まず、プロトプラストを作成するために最適な浸透圧を知るために、マンニトールの濃度を変えて添加した培地中での藻体の様子を光学顕微鏡下で観察した。マンニトールの濃度が0.4Mまでの段階では、細胞に変化は認められなかったが、0.5Mではかすかながら原形質分離が観察され、0.6Mではより明らかになった。このことからB.brauniiのプロトプラストの作成は0.5Mのマンニトール溶液中で行えば良いことが分かった。次に実際に細胞壁分解酵素を用いてプロトプラストの作出を試みた。Pectolyase Y23 0.1%、Cellulase Onozuka RS 1%、0.5Mマンニトールを含んだ酵素液(pH5.12)中に、B.brauniiを懸濁させ、細胞の変化を経時的に顕微鏡下で観察した。30分後には何の変化も見られなかったが、3時間後には通常の細胞より小さい細胞が観察されるようになった。さらに6時間後には細胞壁を持たず、完全に球形をしたプロトプラストが少数観察された。しかしながら大部分の藻体は群体状のままであり、より効率よく本藻種のプロトプラスト化を行うためには、細胞壁分解に用いる酵素の種類を検討する必要があると思われる。
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