生体微透析システムによる黄体分泌調節機構の解明(羊を実験モデルとして)
Project/Area Number |
05760206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
宮本 明夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 講師 (10192767)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 羊 / 黄体 / 微透析システム / プロジェステロン / オキシトシン / autocrine / paracrine機構 |
Research Abstract |
本研究は,新しい生体微透析法(MDS)を羊の黄体に埋め込む実験モデルとして確立し,黄体内autocrine/paracrine調節機構の解析モデルとして発展させようとする一連の研究の初年度にあたる。研究計画は,ほぼそのとおり実施された。5頭の成熟雌羊を用いて,過排卵処置によって形成させた10個前後の羊の黄体にMDSを埋め込み,10日間にわたり,リンゲル氏液でかん流し続けた。すべてのかん流試料についてprogesterone(P)およびoxytocin(OT)濃度を測定した。その結果,黄体内では,P放出はすべての黄体について律動的に起こっていた。この分泌ぱた-んは基本的に黄体の形成期から退行期に至るまで同じであった。Pの律動的分泌について黄体間,黄体内(1つの黄体に2本のMDSを平行して埋めたもの)で比較すると,黄体期前期・中期ではまったく一致性が認められなかったのに対し,後期では部分的に,また,退行期ではほとんどすべてで一致していた。これは,P分泌の調節機構が退行期にそれまでと大きく異なっていることを示す。一方,OT放出は明らかにパルス状に起きており,特に黄体形成期に活発であった。P分泌は,LHかん流により刺激され,サイトカイン(TNFalpha,IL-1alpha)により抑制された。よって,本生体モデルは,黄体の局所調節機構の解析モデルとして利用できることが示された。本年度の研究の膨大な黄体のP/OT分泌パターンの初めての観察結果は,これから続くアプローチの基礎となる重要な要素を多く含んでいる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)