Project/Area Number |
05760209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied animal science
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
束村 博子 名古屋大学, 農学部, 助手 (00212051)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 黄体形成ホルモン / エストロジェン / ノルアドレナリン / 室傍核 / アドレナリン受容体 / 副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン |
Research Abstract |
視床下部室傍核でのノルアドレナリン(NE)作働性神経終末からのNE放出がパルス状黄体形成ホルモン(LH)分泌に及ぼす効果を明らかにし、さらにこの効果が性ステロイドの有無によってどの様な影響をうけるかを明らかにするため、ラットを用い以下の実験を行った。卵巣除去(OVX)のみを施した群および卵巣除去後直ちにエストラダイオール(E2)含有シリコンカプセルを皮下に植え込んだ(OVX+E2)群を設けた。脳定位固定装置を用いて動物を固定し、室傍核に薬物投与用ガイドカニューレを装着した。脳手術の1週間後、室傍核にNEあるいはalpha1、alpha2、あるいはbetaアドレナリン受容体作働薬を微量(0.5mul)投与し、直ちに右心房内留置シリコンカニューレを通じて6分おきに3時間採血した。NE投与群の一部の動物には、NE投与の5分前に副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)の拮抗剤であるalpha-helical CRFを脳室内に投与した。対照群として薬物溶媒投与群を設けた。血中LH濃度をラジオイムノアッセイにより測定し、LHパルスをPULSAR computer programにより固定した。OVX+E2群ではNE投与により採血の3時間にわたりパルス状LH分泌が強く抑制されたが、OVX群では一時的な抑制の後ただちに盛んなパルス状LH分泌が認められた。OVX+E2群ではNE投与時と同様のLH分泌の抑制がalpha1及びalpha2受容体作働薬により誘起され、OVX群ではalpha2受容体作働薬により誘起された。また、OVX+E2群におけるNE投与によるLH分泌抑制は、alpha-helical CRFの前処理により完全に阻害された。以上の結果より、1)NEは室傍核においてalpha受容体を活性化しここに細胞体を持つCRH作働性神経からのCRH放出を促すことにより、LH放出ホルモン分泌を抑制し、ひいてはLH分泌を抑制すること、および2)エストロジェンはNE受容体の感受性を高めることによりNEによるLH分泌抑制を増強することが明らかとなった。
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