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嗅覚系による草食動物の摂食行動調節メカニズム

Research Project

Project/Area Number 05760219
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Basic veterinary science/Basic zootechnical science
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

武内 ゆかり  東京大学, 農学部, 助手 (10240730)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords摂食行動 / 摂食修飾物質 / 生物検定法 / 嗅覚 / 脳内微小透析法 / 神経伝達物質 / シバヤギ / 草食動物
Research Abstract

草食動物の摂食行動に影響を与える物質の存在は古くから知られているが、有効な生物検定法がなかったこともあって、これら嗅覚物質の単離・同定は遅れていた。申請者らは実験動物としてシバヤギを供試し、嗅覚系を介して摂食行動を抑制する牛糞からの抽出・部分精製画分を被験材料として、摂食行動を指標とした感度・再現性に優れた生物検定法の開発を進めている。本研究では、草食動物の摂食行動と嗅覚系による修飾の中枢機構を解明するための実験手法の一つとして、近年神経科学領域にて有用視されつつある脳内微小透析法をシバヤギに適用するための基礎検討を行なった。本法を利用することにより、嗅覚情報の伝達経路と考えられている嗅球・梨状皮質・中隔核・扁桃体等における神経伝達物質の動態を経時的に解析することが可能になるものと期待される。
1)in vitro系を用いた微小透析法の検討
各種神経伝達物質の高速液体クロマトグラフによる高感度解析のための条件を設定し、in vitro系を用いて実際に微小透析を行なって各々の物質の回収率を測定した。神経伝達物質として知られる興奮性アミノ酸およびカテコラミンについて検討した結果、最低感度はアミノ酸については100nM、カテコラミンについては0.5nM程度となり、その回収率は全て20%前後であった。
2)脳内微小透析法のシバヤギへの適用
上記の検討結果より、本法を適用することによって脳内各部位の液性環境の変動を捉えられることが示めされたため、次にin vivoの実験を行なった。市販の透析用プローブをシバヤギ用に改造し、動物を繰り返して実験に供試できるようガイドチューブを自作し、視床下部への脳定位的留置を試みた。手術後約半年間の実験期間中、動物の全身状態に変化は認められず、組織学的検索からもグリア細胞の増殖といった病理所見は見られなかったため、本法は動物の生理状態に変化を与えることなく適用可能であることが判明した。
3)自由行動下での脳内微小透析法の確立
本法を先の生物検定法に組み込む場合に、動物の摂食行動を妨げぬように改良する必要が生じた。そこで、バッテリ-駆動の灌流用ポンプをシバヤギに背負わせ、摂食行動への影響の有無を検討した。重量負荷が動物の摂食行動を妨げることなく、自由行動下においても本法の適用が可能となった。
以上の実験結果より、草食動物の摂食行動と嗅覚系による修飾の中枢機構を解明するために有用な手法となることが期待される脳内微小透析法を自由行動下のシバヤギに適用し得ることが示され、現在実際のデータを集積中である。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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