Project/Area Number |
05760257
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森上 敦 名古屋大学, 農学部, 助手 (10211608)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ショ糖誘導 / シス配列 |
Research Abstract |
<形質転換タバコを用いたショ糖誘導に関わるシス配列の解析> サツマイモ塊根主要タンパク質スポラミンが、高濃度のショ糖処理により元来このタンパク質がほとんど存在しない葉や葉柄に大量に誘導される機構を明らかにすることを目的として、この遺伝子の5'転写制御領域とレポーター遺伝子の融合遺伝子を導入したタバコを作製したところ、サツマイモで見られるのと同様なショ糖による誘導が形質転換タバコ葉で見られた。そこで転写制御領域に様々な欠失を持つ融合遺伝子を作製し解析を行った所、このショ糖誘導には領域A及びBと呼ばれる2つの領域が必須であることが明らかになった。領域A及びBの両方を含む断片とショ糖誘導性を示さないカリフラワーモザイクウィルスの35SプロモーターのTATA配列領域を含む断片(-89プロモーター)とを連結した融合遺伝子もショ糖誘導性を調べた。そこで領域Aのみと/89プロモーターとの融合遺伝子を作製しその発現を調べたところ、領域A・領域Bの両方を含む場合に比較してかなり低いレベルであるがショ糖誘導性が見られることが明らかになった。このことから領域Aをショ糖誘導のスイッチの役割を果たすシス制御配列と判断した。領域Aについてさらに解析を進めるために、領域A内の配列に2塩基ずつの塩基置換したいくつかの融合遺伝子を作製し調べた結果、^<5'>TGGACGG^<3'>がショ糖誘導性に重要であることが判明した。この配列もしくは類似配列はスポラミン同様ショ糖誘導されるサツマイモやシロイヌナズナのbeta-アミラーゼ遺伝子の転写制御領域にも保存されており、植物種を越えてショ糖による強調的な発現誘導に関わる配列であると考えられる。 <形質転換サツマイモを用いたスポラミン遺伝子の発現制御の解析> スポラミンの転写制御領域とレポーター遺伝子の融合遺伝子をAgrobacterium rhizogenesを用いて導入したサツマイモ形質転換体の作製は非常に時間がかかるため、現在やっと再生固体ができ始めたところであり、近々その遺伝子発現に関する解析を行う予定である。
|