Project/Area Number |
05770009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General anatomy (including Histology/Embryology)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
千田 隆夫 大阪大学, 医学部, 講師 (10187875)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 開口分泌 / 膜癒合 / カルパクチンI / カルシウム |
Research Abstract |
カルシウム依存性リン脂質結合タンパクの1つであるカルパクチンIは、開口分泌における膜癒合現象に関与している可能性が高い。そこで、ウシの肺からカルパクチンIを単離・精製して抗カルパクチン抗体を作成し、ラット下垂体前葉細胞におけるカルパクチンIの局在を免疫細胞化学法によって検索した。その結果、次のことが明らかになった。 (1)免疫蛍光抗体法では、大部分の下垂体前葉細胞の細胞質全体が陽性であり、特に細胞周辺部が比較的強い陽性を呈した。 (2)凍結超薄切片を用いた免疫電顕法によると、下垂体前葉細胞の細胞膜と分泌果粒の近傍に多数の金粒子が認められた。カルパクチンIの細胞膜での局在は一様ではなく、金粒子が細胞膜に沿って一列に連続して並んでいるところもあり、また、金粒子がクラスターを形成して飛び石状に細胞膜に沿って並んでいるところもあった。全くラベルされていないところも見られた。分泌果粒不近傍でのカルパクチンIの分布様式は果粒によって様々であり、金粒子が果粒をふちどるように限界膜上に並んでいるところもあり、果粒限界膜上に金粒子のクラスターが局在しているところもあった。金粒子に全くラベルされていない分泌果粒もかなりあった。分泌果粒が細胞膜に接近しているところでは、しばしば果粒限界膜と細胞膜との間に金粒子の局在が認められた 以上のことから、カルパクチンIがラット下垂体前葉細胞における開口分泌に重要な役割を果たしていることが示唆される。
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