Project/Area Number |
05770023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐藤 英世 筑波大学, 基礎医学系, 助手 (60235380)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | マクロファージ / 一酸化窒素 / アルギニン |
Research Abstract |
マクロファージは、アルギニンを前駆体として、一酸化窒素(NO)を合成する。本研究では、アルギニンの供給経路として重要と考えられる形質膜上でのアルギニン輸送について注目し、その活性の変動がNO産生にいかに関わっているかということを明らかにする目的で実験を行い以下のような知見を得た。 2)マクロファージをLPS有無の条件下で培養し、細胞内外のアルギニン濃度を測定したところ、LPSによってアルギニン輸送活性が誘導された細胞の方が細胞内アルギニン濃度は、約2倍高くなっていた。また、細胞外に対する細胞内アルギニン濃度比も輸送活性が誘導された方が高くなっていた。 1)マクロファージの産生を培養液中に蓄積するNO_2量として測定したところ、10ug/m1のLPSを添加した場合、培養に伴ってNO_2の蓄積量が上昇した。また、アルギニン輸送活性も培養に伴って誘導され、12-24時間でピークとなった。 3)アルギニン輸送活性、NO産生酵素活性が、十分発現している時点(12時間目)において、アルギニンの輸送をリジンによって拮抗阻害すると単位時間当たりのNO産生は低下した。また、この時、細胞内アルギニン濃度を測定したところ、リジンを共存させた方がリジンを添加していない場合に比べて約半分に低下していた。 以上のようなことから、NO産生は、細胞内アルギニン濃度の影響を受けることが明らかとなった。また、細胞内アルギニン濃度は、アルギニンの輸送活性によって変化することが示された。したがって、マクロファージにおいては、NOの前駆体であるアルギニンの輸送活性の上昇は、NOを産生するうえで重要なステップであることが示唆された。 尚、本研究に関する論文は、現在投稿準備中である。
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