Project/Area Number |
05770025
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桑木 共之 東京大学, 医学部, 助手 (80205260)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 吻側延髄腹外側部 / 血管運動ニューロン / エンドセリン-1 / ラット / 化学感受性 |
Research Abstract |
吻側延髄腹外側部(rostral ventrolateral medulla;RVLM)に存在し交換神経性血管運動神経をコントロールしている血管運動ニューロン(vasomotor neuron;VMN)は、脳脊髄液中の化学情報の検出器ないしは中継点でもあると考えられているが、VMN自身が脳脊髄液中の化学情報を直接感知するのか、間接的機構が存在するのか、不明であった。そこで本研究の目的はVMNの化学感受性を直接検証することであった。従来のように最終出力、すなわち血圧反応からの推測するのではなく、VMNの活動を記録しながら、生理活性物質の1つであるendothelin-1(ET)をRVLMの表面または直接VMNに投与してVMNの活動変化を比較検討した。実験には麻酔・非動化したラットを用いた。VMNの同定は、自発活動、心拍との同期性、交感神経節前細胞の存在する脊髄中間外側角の刺激による逆行性興奮などの生理学的指標の確認と、実験終了後に組織学的検索を行い、記録したニューロンがRVLMに存在することを確認することにより行った。RVLMの表面にETを投与した場合には、調べた全てのVMN(n=18)が反応した。一方、直接VMNに投与した場合には、大多数のVMN(19/21;90%)が興奮反応または興奮に引き続く抑制反応を示した。すなわち、VMNは脳脊髄液中または細胞外液中に含まれるETに直接反応し得ると結論された。この結果から、VMNは動脈圧受容器反射などの神経情報の中継点としての既に確立された役割だけでなく、それ自身が脳脊髄液中の化学情報の受容器として液性情報と神経性情報の統合的役割も果たしている可能性があると考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)