Project/Area Number |
05770037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General physiology
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
石川 透 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所・分子生理系, 助手 (70249960)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
哺乳類の唾液腺では血管側膜に存在するBKチャネル及び管腔側膜に存在するClチャネル活性がアセチルコリン(ACh)や細胞内Caイオン濃度上昇により増加することから副交感神経刺激やAChによる唾液分泌に重要な役割を果たしていることが推察されているが直接的な証拠はなかった.今年度奨励研究Aではラット血管灌流顎下腺を用いて血管側膜を介する一方向性のCa依存性Kイオン輸送及び水分泌におけるBKチャネル役割を調べた.またラット遊離腺房細胞標本を用いてパッチクランプ法によりBKチャネルの薬理学的な性質を調べた.SP、A23187、AChにより引き起こされる大部分のCa依存性のKイオン輸送はBKチャンネルの阻害剤であるテトラエチルアンモニウム(TEA)(5または10mM)により抑制されなっかった.またAChの反応はBa、キニン、キニジンなどの薬物により抑制されるが、4-アミノピリジン、ベラパミル、リドカイン、アパミン、カリブドトキシンにより抑制されなかった.TEA、カリブドトキシン、ベラパミルはBKチャンネルを抑制することが報告されているので、今回の実験結果はBKの関与を否定するものである.これを裏ずけるためにパッチクランプ法によりラット顎下腺腺房細胞膜に存在するBKチャンネルに対するTEAの効果をoutside-outパッチおよびホールセルパッチクランプ法により確かめたところ、TEAは5mMで完全にBKチャンネルを抑制した.これらの結果は上記のKフラックスがTEA感受性のBKチャンネル以外のCa依存性Kチャンネルにより担われていることを示唆する.A23187により惹起される水輸送に対してもTEAは影響しなかったことから、Ca依存性水分泌機構にもBKチャンネルが関与しないことが考えられた.これらの研究結果は現在投稿中である.
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