Project/Area Number |
05770059
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
粕谷 善俊 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70221877)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | エンドセリン(ET)-1 / ET_B受容体 / アストロサイト / 増殖因子 / cold injury / MAP-Kinase / PI代謝回転 / c-fos |
Research Abstract |
我々は、エンドセリン(ET)-1がラット初代培養グリア細胞(アストロサイト)に対して増殖作用(^3H-Thymidine uptakeの亢進)を持つことを見いだした。このET-1の増殖作用の発現にはET_B受容体刺激が介在しており、その際にPI代謝回転の亢進、Mitogen activated protein kinase(MAPK)の活性化およびプロトオンコジーン、c-fosの誘導促進が観察された。そこで、脳損傷後の組織修復の過程に見られるアストロサイトの脱分化・増殖に際してET-1が重要な増殖因子の1つとして働くことが予想された。この点を明らかにするべく、coldinjuryによるラットの一過性虚血モデルを用いて検討を加えた。その結果、1)cold injuryにより、幼若化したグリア細胞を特異的に認識する抗体に対して陽性の細胞が、injury後1日から損傷部位に出現し2週間には反応性アストロサイトとして確認された。2)cold injury後、損傷部位の水溶性分画(brain extract)を経時的に調製し、初代培養グリア細胞(アストロサイト)に与えたところ、normal brainから調製したbrain extractではアストロサイトは分化形態を示したが、cold injuryb後1〜3日後のbrain extractでアストロサイトは^3H-Thymidine uptakeの亢進を示し、増殖した。しかし、ETのC末を認識し、その作用を中和するモノクローナル抗体で、1日後のbrain extractによる増殖作用は有意に抑制された。3)injury後1日の損傷部位でET-1mRNAの発現が認められるとともに、組織中のET-1量も増加していた。これらのことから、ET-1は虚血性脳障害後のグリア細胞の脱分化、増殖に対し、その初期にgrowthfactorとして生理的役割を果たすことが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)