Project/Area Number |
05770067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
金 勝慶 大阪市立大学, 医学部, 助手 (10195414)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | アンジオテンシンII / イソプロテレノール / TGF‐beta / 心肥大 / メッセンジャーRNA / レニン-アンジオテンシン系 / コラーゲン / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
レニン-アンジオテンシン系阻害薬の分子レベルでの心肥大抑制機序を明らかにするために、今回、アンジオテンシンII(AngII)及びイソプロテレノールを浸透圧ミニポンプにてラットに持続注入し、transforming growth factor‐beta1(TGF‐beta1)及び各種細胞外マトリックスの遺伝子発現を検討した。 (1)AngIIを200ng/kg/minあるいわ1000ng/kg/min持続注入した。200ng/kg/minを注入すると3日後まで血圧は正常であったが、TGF‐beta1及びフイブロネクチン、コラーゲンタイプI及びIIIのmRNAはすべて有意に増加した。また、7日後に著明な心肥大を呈した。これらの遺伝子の増加及び心肥大はAngIIタイプI受容体(AT1受容体)拮抗薬の投与により完全に抑制されたが、ヒドララジンでは抑制されなかった。1000ng/kg/minでは注入開始直後から血圧上昇をきたしたが、遺伝子発現は200ng/kg/min注入の場合と同様に増加した。AT1受容体拮抗薬は上述した遺伝子の発現を完全に抑制し心肥大も抑制した。一方、ヒドララジンは血圧上昇を抑制したにもかかわらず、上述した遺伝子の発現及び心肥大を抑制しなかった。 (2)イソプロテレノール(0.5mug/kg/min)を持続注入すると48時間以内に上述のmRNAはすべて有意に増加し心肥大をきたしたが、AT1受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬投与により、一部抑制された。15EA04:以上から、レニン-アンジオテンシン系阻害薬の心肥大、心繊維化の抑制機序として、降圧作用だけでなく、TGF‐beta1、フイブロネクチン、コラーゲンタイプI及びIIIの遺伝子発現を抑制することが重要であると思われる。
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