Project/Area Number |
05770071
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General pharmacology
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
田中 光 東邦大学, 薬学部, 講師 (40236617)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 筋ジストロフィー / 心筋 / 筋収縮 / カルシウムイオン / 活動電位 / 発達薬理 / マウス / 血管 |
Research Abstract |
筋ジストロフィーモデルマウス(mdxマウス)を用いてdystrophin欠損が循環系の機能にいかなる異常を起こしているか解明することを目ざした。正常マウスの心筋の活動電位は生後発達に伴いプラトー相の短縮が起こり、成体においてはプラトー相を持たない独特の波形となることが明らかとなった。成体マウス心筋の収縮がnicardipineによる抑制を受けにくく、ryanodineによる抑制を受けやすいという結果からも、細胞内Ca依存度の高い収縮を行うと結論した。また、新生仔期にはnorepinephrine(NE),acetylcholine(ACh)に対する感受性が心房、心室ともに成体に比べ高かったが、これには交感神経によるNE取り込みの出現と心筋自体の感受性低下に加えて、新生仔ではalpha受容体刺激による収縮力増大、成体では収縮力減少が存在することが明らかになった。mdx筋においてNEによる収縮力増大反応が異常に昂進していた。これは、alpha受容体を介した心筋抑制作用がmdx筋で減弱しているためであった。mdx筋の活動電位波形はおおまかには正常マウスと同じであったが。最大立ち上がり速度が大きい傾向があった。心電図からmdxマウスの心拍数が正常マウスよりも有意に低いことがわかった。摘出右心房の基本拍動数およびNEやAChに対する反応性には差が見られず、自律神経系のトーンに差があると考えられる。自律神経を遮断する薬物により心拍数の差が消失する傾向があった。マウス摘出血管標本を検討する準備として、モルモット新生児の血管の収縮弛緩を検討し、新生児の弛緩物質遊離機構に特徴があることを見いだした。蛍光プローブ、共焦点レーザー顕微鏡を用い培養マウス心筋細胞のカルシウムの動きを画像化する事に成功し、ウエーブ、スパイク二種類の動きがあることを見いだした。今後mdxマウスの細胞内カルシウム動態の異常を画像化により明らかにしていく予定である。
|