Project/Area Number |
05770086
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | 大分医科大学 |
Principal Investigator |
調 恒明 大分医科大学, 医学部, 助手 (50179058)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | NADH-シトクロムb_5還元酵素 / 電子伝達 / 部位特異的変異法 |
Research Abstract |
ヒトNADH-シトクロムb_5還元酵素(b_5R)について以下のことを明らかにした。従来、化学修飾法により示唆されていたLys-110のNADH結合における役割について大腸菌における大量発現系を利用し、部位特異的変異法により本残基を種々のアミノ酸残基におきかえることにより、Lys-110の正電荷がNADHとの結合に重要であることを示した(Fujimoto et al.FEBS Letters)。 本酵素の欠損によって起こる遺伝性メトヘモグロビン血症の重症型患者(横浜)の遺伝子解析を行ない、Phe-298をcodeするTTC3残基の欠失を見い出した。そこで部位特異的変異法を用いてPhe-298の欠失した変異酵素F298△の性質を調べた。この変異酵素の反応効率(kcat/km)は、野生型の約0.4%に低下しており、かつ熱安定性も顕著に低下していた。このことから、Phe-298の欠失が本患者における疾病の原因であると結論した。ところで本酵素と類似性がありX線回析による立体構造の明らかにされているFerredoxin-NADP^+ reductaseでは、C末端のTyr-314がFADとの結合に重要であると考えられている。そこでb_5RについてPhe-298、およびC末端のPhe-300の役割をそれぞれLeu,Alaに置換することにより検討した。その結果、F298A,F300A及びdouble mutantであるF298L/F300Lは、野生型と区別できない活性を持つことが明らかとなった。ところがF298A/F300Aのmutantのkcat/kmは低下していたことから、C末端298および300番目の残基の疎水性が、酵素活性に重要であると考えられた(Shirabeet al.J.Biol.Chem.). また、申請者の共同研究者の高野らは、X線回析法によりb_5Rの3次構造を決定した(Takano et al.Flavins and Flavoproteins)。
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