Project/Area Number |
05770146
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
松岡 洋一郎 三重大学, 医学部, 助手 (60219409)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 細胞膜骨格 / 蛋白質リン酸化 / 血小板 |
Research Abstract |
4.1蛋白質は、スペクトリン、アクチンとともに赤血球膜骨格の主要構成要素である。4.1蛋白質はスペクトリンと結合することにより、4.1蛋白質-スペクトリン-Fアクチンの安定複合体形成を促進する。試験管内実験では、4.1蛋白質のリン酸化は、4.1蛋白質とスペクトリンとの結合を抑制し、4.1蛋白質のスペクトリン-アクチン複合体形成促進作用を阻害する。しかしながら、細胞内において4.1蛋白質のリン酸化反応と膜骨格-アクチン相互作用との間に直接的関連があるか否かは不明であった。4.1蛋白質とスペクトリンが血小板にも存在することから、血小板を用いてこの問題点を検討した。まず、赤血球より4.1蛋白質とスペクトリンを精製後、抗原とし、血小板の相同蛋白質と反応する抗体を作成した。得られた抗体を用いて、血小板の活性化に伴う4.1蛋白質、スペクトリンの細胞内分布変化及び4.1蛋白質のリン酸化反応について解析した。非刺激血小板では4.1蛋白質はリン酸化状態にあり、スペクトリンと4.1蛋白質はトライトン可溶性画分に存在した。血小板をトロンビンで刺激すると4.1蛋白質は速やかに脱リン酸化され、脱リン酸化量と平行してスペクトリンと4.1蛋白質がトライトン不溶性細胞骨格画分へ移行した。以上の結果より、4.1蛋白質のリン酸化-脱リン酸化反応が細胞膜骨格-アクチン相互作用の制御機構の一つであることが示唆された。
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